消費者行動モデルとは?初期から最新までを徹底解説。
消費者がサービスや商品を、認知し購入するまでの心理的・行動的過程をモデル化したものを「消費者行動モデル」といいます。この消費者行動モデルの形は時代や社会環境によって大きく変化してきました。『消費者行動モデル』を踏まえてマーケティング戦略を設計することで、消費者が求めるものを的確なタイミングで効果的にPRや広告運用ができるようになります。ここでは、消費者行動モデルが提唱された初期の頃から最新のものまで、それぞれ詳しくご紹介していきます。
消費者行動モデルとは?
『消費者行動モデル』とは、消費者がある商品を知り、購入して使用し、最終的に破棄するまでの一連の経験や心理状況などを時系列に整理したものです。
マスメディアの時代の消費者行動モデル
マスメディア時代に、消費者の購買意欲や購買意思決定を促す主な施策として用いられていた のは、テレビ CM /新聞・雑誌広告や折り込みチラシ広告/ラジオ広告や店頭販売員から受ける口頭説明やカタログ・パンフレッ トといった、「企業側から消費者へ一方通行に提供される広告や情報」が全てで、消費者自身が情報を「検索する」手段はほぼなく、「マス広告」が絶対的な効果を誇る時代でした。こちらでは、代表的なマスメディア時代の購買行動モデルを2つご紹介します。
AIDA(アイーダ)の法則
消費者行動モデルの中で、最も古いものはアメリカのセント・エルモ・ルイス氏により提唱されたAIDA(アイーダ)の法則です。
AIDA(アイーダ)は、下記の頭文字からついた名称です。
・Attention(注意・認知)
・Interest(興味・関心)
・Desire(欲求・欲望)
・Action(行動・購入)
AIDMA (アイドマ)の法則
1920 年代に米国の経済学者ローランド・ホール氏によって、AIDA(アイーダ)を踏まえ提唱されたのが AIDMA (アイドマ)の法則です。AIDA(アイーダ)とAIDMA(アイドマ)の違いは、Memory(記憶)のステップがあることです。
AIDMA(アイドマ)は、下記の頭文字からついた名称です。
・Attention(注意・認知)
・Interest(興味・関心)
・Desire(欲求・欲望)
・Memory(記憶)
・Action(行動・購入)
インターネット時代の消費者行動モデル
インターネットの普及に伴い、消費者行動モデルも大きく変化していきました。インターネットの普及前は、「企業側から消費者へ一方通行に提供される広告や情報」のみであったマスメディア時代の消費行動者モデルと比べ、消費者自身が必要な情報を検索できるようになり、購入までより多くのステップを踏む複雑な形に変化しています。こちらでは、代表的なインターネット時代の消費者行動モデルを2つご紹介します。
AISAS(アイサス)の法則
AISAS(アイサス)は、2005年6月に株式会社電通が商標登録した消費者行動モデルです。2000年ごろからインターネットが普及し、消費者は、自身でGoogleやYahooなどの検索サービスを通じて能動的に情報を調べる「検索」をおこなうようになり、消費者自身の体験をインターネット上に共有をするようになりました。
AISAS(アイサス)は、下記の頭文字からついた名称です。
・Attention(注意・認知)
・Interest(興味・関心)
・Search(検索)
・Action(行動・購入)
・Share(共有)
AISCEAS(アイシーズ)の法則
AISCEAS(アイシーズ)とは、AISAS(アイサス)を基に、アンヴィコミュニケーションズの望野氏が提唱した、消費者の購買プロセスを説明する消費者行動モデルです。AISCEAS(アイシーズ)より、さらに消費者の購買プロセスに、製品の検索や比較といった行動が加わるようになりました。AISCEAS(アイシーズ)の法則は、現代のマーケティング戦略を設計する上でも、重要な消費者行動モデルとなります。
AISCEAS(アイシーズ)は、下記の頭文字からついた名称です。
・Attention(注意・認知)
・Interest(興味・関心)
・Search(検索)
・Comparison(比較)
・Examination(検討)
・Action(行動・購入)
・Share(共有)